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元気堂の漢方薬通信
  • ニキビ

VOL.183 妊娠中のニキビ

Aさんは28才、妊娠4ヶ月。「妊娠してから、顎と口の周りにニキビができる。ニキビの色は紅色で、時々痒みを伴う。妊娠してから寝つきが悪い日があり、眠りも浅い。食後眠くなりやすい。やや軟便気味。舌質はやや紅。」といった症状でした。妊娠により肝血虚と脾失健運となり、血虚発熱、脾虚湿盛へと進展し、湿熱を生じ、その結果、ニキビが発生していると考えました。元々、妊娠を安定させる安胎の薬でもある当帰散を服用していただくことにして、スキンケアの指導もさせていただきました。

1ヶ月ほどで、ニキビが減少し、睡眠などの調子も良いようです。

現在も服用中ですが、ニキビは、ほとんど目立たなくなり、妊娠の状態も母子ともに順調で、あとは出産を待つばかりです。

ニキビは、皮膚科学では「尋常性痤瘡」、漢方では「粉刺(ふんし)」と称します。毛嚢と皮脂腺の慢性炎症による皮膚疾患の一つです。

皮脂過多や毛孔の角化などにより皮脂の分泌がスムーズに行われないと炎症を起こし、顔面をはじめ胸部、背部、肩部などに多く発症します。

漢方では、ニキビの色、形、好発部位、悪化条件、随伴症状などから、そのパターンを鑑別し、「風熱」「脾胃湿熱」「肝胆湿熱」「実寒」「肝気鬱結」「痰凝」「瘀血」「脾気虚」「陽虚」「陰虚」「陰虚火旺」「気血両虚」等々に分類し、更に症状、体質を分析して、治療方法や漢方処方を決定します。当薬局では、約八十種類ほどの薬方を使い分けていきます。複数のパターンが混在していることもあります。 皮膚疾患全般に言えることですが、患部症状をよく観察して漢方薬を決定することが治療の早道となります。

VOL.97 アトピー性皮膚炎

「アトピー性皮膚炎」は、当薬局でも御相談が多い疾患の一つです。 漢方では、「浸淫瘡」「血風瘡」「四弯風」「旋耳瘡」「異位性皮膚炎」「遺伝過敏性皮炎」「変位性皮膚炎」等と称しますが、発生頻度は中国などより日本の方が高いようです。 「33歳の男性。幼少期よりアトピー性皮膚炎。皮膚暗褐色~濃紅色で乾燥、痒みが甚だしい。痒みのため夜中に目が覚めることがある。患部は肥厚や落屑、皹裂などがみられる。夕刻や入浴後、疲労、睡眠不足、発汗などで悪化する。夕刻になると頬や手足が火照り喉が乾いてくる。盗汗をかきやすい […]

VOL.45 便秘

Kさんは28才の女性。「長年便秘に悩んでいるが、市販の便秘薬を服用すると腹痛がひどく下痢になってしまう。お腹が張る。手足が冷えるが、冷たい飲み物が好き。肩こり。やや眠りが浅い。」との事。 陽虚と血虚を兼ねた便秘と考え、双和湯を服用していただき、「お腹の中を温める漢方薬ですが、下剤は入っていない処方なので、どうしても出ないときだけ、お手持ちの市販の漢方便秘薬を少量だけ使って下さい。」とお話しました。 一週間後、「便秘薬は服まずに便通があります。お腹も痛くありません。」とうれしそう。こちらまで爽快な […]

VOL.204 感染症予防と漢方

漢方の聖典といわれる《黄帝内経》には、 次のように記されています。「邪の湊まる所、其の気必ず虚す。」 「邪の在る所、皆不足を為す。」 漢方では、病気が発生したり、悪化したりするかどうかは、 正気と邪気の相互関係によるものと考えています。 正気は、ここでは人体の抗病能力と回復能力を指し、 気、血、津液、精などの総称です。 邪気はウィルスや細菌などをはじめとする様々な発病要因のことをいいます。ここで重要なことは、発病の決定的な要因は、 邪気の存在よりも、人体の正気の強弱であることです。 人体の正気が […]

VOL.48 肌荒れ

今年は冷夏のため、日焼けによるトラブルの御相談はほとんどありませんが、「肌荒れ」はそれとは無関係。一年を通してみられる病症です。 皮膚は常に外気にさらされているため、気候の影響を強く受けます。 春季に多くみられるのが、あちこちに痒みや発疹が出る「風熱」タイプ。 夏季に多いのが、皮脂が浮いてテカテカしてくる「湿熱」タイプ。 秋冬になると、カサカサとした乾燥や粉をふく感じの「血虚」タイプや「陰虚」タイプが主体になります。ただ昨今は、エアコン等のため、単純にはいきませんが。 その他、気候とは関係なく、 […]