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ニキビ

ニキビは、皮膚科学では「尋常性痤瘡(じんじょうせいざそう)」、漢方では「粉刺(ふんし)」と称します。毛嚢と皮脂腺の慢性炎症による皮膚疾患の一つです。

皮脂過多や毛孔の角化などにより皮脂の分泌がスムーズに行われないと炎症を起こし、顔面をはじめ胸部、背部、肩部などに多く発症します。
ニキビは毛嚢に一致して生じ、発展過程において面皰、丘疹、膿皰、結節、瘢痕、痘痕などがみられます。そのため、臨床では往々にして数種の段階のニキビが同時に存在します。

ニキビの皮膚科学上の分類

面皰(めんぽう)毛穴に皮脂が詰まって粟粒大で円錐型の硬い皮疹。
粉刺の初期段階でみられます。
表面が開き黒く見えるものを黒色面皰(黒ニキビ)或いは開放性粉刺、表面が塞がっていて白く見えるものを白色面皰(白ニキビ)或いは封閉性粉刺と称し区別しています。
丘疹面皰の中にさらに皮脂がたまることにより、脂腺がこわれて面皰に炎症が起こり、赤く腫れて皮膚から盛り上がったもの。
膿皰丘疹に細菌感染が加わり、毛孔に膿がたまったもの。
結節毛孔周辺に炎症が広がり、堅くしこり、盛り上がったもの。
瘢痕膿が排出し、色素沈着で、シミのように黒くなったもの。
痘痕瘢痕が消えずに、皮膚が凸凹になったもの。
皮膚科学におけるニキビの発生機序

漢方におけるニキビの発生原因

  1. 外的な刺激→風邪・寒邪・湿邪・熱邪など。
  2. 飲食の不摂生…暴飲暴食、食べ過ぎ。油っこい物、甘い物、味の濃い物、辛い物、なまもの、冷たい物などの摂りすぎ、飲酒過多など。
  3. イライラ、不安などのストレスによる精神刺激。
  4. 肉体疲労・精神疲労・房事過多などによる正気(気・血・津液・精)の虚損。
  5. 上記に伴う二次的な病理的産物(痰飲・瘀血など)。

漢方的にみたニキビの発生の仕組み

漢方では「脾主肌肉(脾は肌肉を主る)」といい、臓腑の中では脾胃(消化機能)を中心に考えます。そこに皮脂の分泌を調節する肝の疏泄(自律神経)、腎の虚火(ホルモンの失調)などを考慮します。皮膚疾患といえども、長期にわたるものは、正気の虚(気・血・津液・精)を考慮することが重要です。

1.思春期のニキビ

思春期には身体の成長のため、正気(気・血・津液・精)の生成を活発に行う必要があります。その為、脾胃(消化機能)がオーバーワークになり、胃熱や脾胃湿熱を発生しやすくなります。また、女子は月経開始により血熱も起こりやすいです。胃熱や脾胃湿熱などによるニキビは、大きくて赤く熱感を伴うことが多いです。

2.成人のニキビ

(1)飲食の不摂生

飲食の不摂生により、脾胃に寒・熱・湿などが停滞したり、脾の(陽)気を損傷したりすることで、ニキビが発生します。脾胃湿熱から肝胆湿熱を伴うこともあります。

(2)ストレスによる精神刺激

ストレスにより、肝の疏泄(ここでは自律神経と考えると良いでしょう。)が失調し、肝脾不和(自律神経の失調が消化能力に影響する)から脾の運化失調を生じたり、肝鬱化火(ここでは自律神経の過亢進による興奮)が横逆し、胃熱や脾胃湿熱を発生します。「脾主肌肉(脾は肌肉を主る)」ことから、ニキビを引き起こします。このタイプのニキビは、イライラすると悪くなったり、女性では、月経前に悪化したりします。月経不順の方も多いです。

(3)過労など

肉体疲労・精神疲労・房事過多などにより正気(気・血・津液・精)を損傷し、気血両虚や腎虚などを生じ、結果としてニキビなどの皮膚疾患を起こします。
赤味の強い、勢いのあるニキビはあまり見られず、過労や睡眠不足で、悪化します。

(4)瘀血(おけつ)の形成

ニキビが長期化すると、気滞・寒凝・血熱・痰飲・気虚・気血両虚などの他の病因から血の流れが悪くなり、漢方でいう「瘀血」が形成されることがあります。暗褐色や青紫色などのニキビが見られ、部位があまり移動せず、月経前に悪化しやすいです。

ニキビの漢方治療のポイント

  1. 基本的に主訴である患部症状(部位、色、形状、悪化条件、好転条件など) を主として治療方針を組み立てます。
  2. 専用の洗顔料で、よく洗顔して、肌を清潔に保ちましょう。外用剤よりもむしろ洗顔が大切なことが多いです。
  3. 摩擦は、炎症、痒みを増長するので、泡で包むように洗いましょう。
  4. 指で潰したりすると、瘢痕、痘痕などのニキビ跡になりやすいので注意!
  5. イライラなどの精神的ストレスや便秘は、重要増悪因子です。漢方薬などで解消しましょう。
  6. 栄養バランスのとれた食事が大切です。最近では間違った食事療法により悪化しているケースも多く見られます。
  7. 月経周期に影響されやすい場合は、それに合わせて漢方薬を服み分けると良いこともあります。(詳しくは、お気軽にご相談下さい。)

ニキビは青春のシンボルというのも遠い昔の話のようで、当薬局では、十代の方だけでなく、むしろ二十代、三十代、四十代の成人ニキビのご相談の方が多くみられます。前述のように漢方においてニキビの発生原因は様々であり、その原因に対応する治療方法を選択しなければなりません。そのため、外用薬やスキンケアだけでは根治に至ることは難しいです。貴方の症状、体質にあった漢方薬できれいな肌を取り戻しましょう。

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