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元気堂の漢方薬通信 Blog

漢方薬通信VOL.221 春の養生法

 春は、寒冷な気候から徐々に暖かくなり、「陰陽消長」により、陰が衰え、陽の勢いが増していく季節です。 万物が生長・発育・成長する時期といえます。 五行学説によると、春は「木」に属し、主気は「風」になります。五臓の中では「肝」の養生が大切な時期です。 漢方の聖典の一つである『黄帝内経素問』の四気調神大論には、 「春三月、此れを発陳と謂う。天地俱に生じ、万物以て栄えゆ。夜に臥し早く起き、広く庭を歩み、髪を被き形を緩うし、以て志をして生ぜしむ。生かして殺す勿れ、予えて奪う勿れ。此れ春気の応、養生の道な […]

漢方薬通信VOL.220 アトピー性皮膚炎の仕組みと漢方治療

 現代医学では、アトピー性皮膚炎の患者さんは、皮膚のバリア機能が低下しており、外からアレルゲンなどの刺激が入りやすくなり、炎症を引き起こすといわれています。また、皮膚から水分が失われやすくなるため、乾燥しやすくなります。さらに、神経が皮膚の表面に伸びてくるため痒みを感じやすい状態となり、掻くことにより、ますますバリア機能が低下します。また、経皮感作が進みやすくなり、一段とアレルギー体質が強くなってしまいます。  これを漢方的に考察してみると、皮膚のバリア機能の低下は「衛気虚」、乾燥や鱗屑は「血や […]

VOL.219 月経不調を伴うアトピー性皮膚炎

 アトピー性皮膚炎は、アトピー素因や皮膚バリア機能低下などを背景に、アレルギー性、非アレルギー性の炎症がおこる皮膚疾患です。痒みが強く、左右対称に発症しやすい特徴があり、増悪と寛解をくり返し、難治性の病態を形成することもあります。 漢方的には、正気(気・血・津液・精・陰・陽)不足をベースに、外感六淫、飲食の不摂生、ストレス、過労、睡眠不足などの誘因・増悪因子が加わることにより、発症或いは悪化すると考えています。 15才のAさん、「幼少期より乾燥肌で、1年ほど前から主に腕や脚に淡紅色の紅斑と痒みが […]

VOL.218  月経期間が長い方の不妊

 不妊の漢方相談では、月経の状態を詳しくお聞きします。なかには、月経期間が長かったり、経血の量が多かったり、排卵期などの月経期以外に出血があったりと、出血傾向になる方もいらっしゃいます。 「33歳、結婚して2年。月経周期は30~38日と長めで、月経期間は10日間。2~3日目は、量が多めで血塊が混じる。月経痛は、断続的で仕事終わりなどのホッとしたときに痛みが増す。5日目からは、量が少なくなるが10日目まで続く。月経前は、胸が張りイライラしやすくなる。お仕事のストレスが大きい。首や肩が凝りやすく、立 […]

VOL.217 胃熱などによるニキビ

 ニキビは、皮膚科学では「尋常性痤瘡」といい、毛嚢と皮脂腺の慢性炎症による毛包炎の一種です。漢方では「粉刺」といい、六淫といわれる外的刺激、飲食の不摂生、イライラ・不安などのストレス、ホルモンの失調、心身の疲労、等々により発症するとされています。  Aさんは35才の男性、「額と顔の輪郭に沿って、やや赤みが強いニキビがみられる。脂っこい食事や過食をすると悪化しやすい。ガッシリした体格で、よく運動もしているが、コレステロール値は高めである。身体の冷えは無く、むしろ暑がり、排便は2日に1回程度。」との […]

VOL.216 慢性膀胱炎          

 尿路感染症のうち膀胱に生じた細菌感染症のことを膀胱炎といいます。経過の違いにより急性と慢性、基礎疾患の有無により単純性と複雑性に分類されます。また、細菌感染以外にも膀胱炎症状を呈する疾患もあります。急性単純性膀胱炎は、ほとんどの場合、大腸菌が尿道から膀胱に入り込んで起こります。一方、慢性複雑性膀胱炎の場合、何らかの基礎疾患が原因となり、細菌が膀胱内に侵入し、粘膜に炎症を起こすことが多くみられます。症状は、急性膀胱炎とほとんど同じですが、軽い症状のことが多く、自覚症状がない場合もあります。慢性膀 […]

VOL.215 夏の養生法

 漢方では、夏は陽気が非常に強い季節とされています。火の臓腑であり、五臓の中では、「陽中の陽」と呼ばれる「心」の養生が大切な時期です。  また、漢方の聖典の一つである『黄帝内経素問』の四気調神大論には、 「夏三月、此れを蕃秀と謂う。天地の気交わり、万物華さき実る。夜に臥し早く起き、日を厭うことなかれ。志をして怒ること無からしめ、華英をして成秀せしめ、気をして泄らすを得さしめ、愛する所をして外に在るが若くせしむ。此れ夏気の応、養長の道なり。これに逆えば則ち心を傷り、秋に痎瘧となり、収に奉ずる者少な […]

VOL.214 無月経

 無月経とは、月経が無い状態をいい、閉経後や妊娠中、授乳中以外で3か月以上月経の来ない状態を続発性無月経、18歳以上になっても初潮の無いものを原発性無月経といいます。漢方では無月経を「経閉」や「閉経」などと称します。(西洋医学における閉経は「絶経」といいます。)  漢方では、無月経の原因を、ホルモンの低下や流産、過労やストレス、過度のダイエット、食事の不摂生、肥満、他の慢性疾患の影響などと考えており、「肝腎不足」「気血両虚」「陰虚血燥」「気滞血瘀」「痰湿阻滞」などのパターンに分類して治療していき […]

VOL.213 春に悪化するアトピー性皮膚炎

漢方では、疾病の発症や悪化を生じる外部からの刺激(外邪)を外感六淫(風・寒・暑・湿・燥・火)としています。また、体の中の不調により外邪に類似した症状を引き起こすものを内生五邪といいます。この中で、風のような症状(目眩、震え、痙攣、痒み)を内風といいます。其の一方で、六淫の風は、外風ともよばれます。内風による痒みを生じる皮膚疾患は、臨床上、多く見られます。外感六淫と内生五邪は、互いに影響し合い、内生五邪を生じている場合、それと類似の六淫を感受しやすい(同気相求)と考えられています。例えば、「普段か […]